化学療法と副作用/後遺症

抗がん剤治療初日

昨夜は結局全く眠れなかったが、これは抗がん剤投与前に飲んだ薬ステロイドの副作用だったようだ。

午前10時、看護婦が抗がん剤の点滴用意をする間、ソーシャルワーカーから抗がん剤治療に伴うあらゆる副作用とその対処の仕方について説明を受ける。抗がん剤はがん細胞と共に健康な血液細胞をも崩壊するため、これからしばらくの間、私の免疫力は弱くなり、病気になりやすくなる。人ごみ、病人、子供、動物、植物、そしてお寿司も避けなさいと。。!

自分も過去に乳がんをしたという看護婦が、「抗がん剤効くからね。すぐに癌が小さくなるわよ。」と励ましてくれる。

抗がん剤の点滴は痛みも不快感もなく予定通り4時間で終了。その間、腫瘍科医が様子を覗きにきて、骨スキャンの結果を伝える。

異常なし。やったー!!神様ありがとう!!

勇気百倍

家に戻ってくると、ペギーが家の前で待っていた。ネイバーフッド教会婦人会から車のトランクいっぱいのお見舞いを届けてくれたのだ。たくさんのカラフルなギフトはまるでクリスマスのよう。すぐにも開けたい気持ちを、これは抗がん剤で大変になる毎日を励ますためのものだから、1日一個ね、とペギー。またしても、私って愛されてる!と感じる。そして、こんなにも私を愛してくださる神様が一緒だから、私は間違いなく癌に勝てると確信した。

教会からこんなにもたくさんお見舞いをいただきました!

入院

先週火曜日(22日)は愛犬ペパーと久しぶりに走り、ピアノのおけいこで声を出して歌った。と、そこまでは調子が良かった。

でも、夜になったら寒気がし喉が痛くなった。そして翌日には午後から熱が出てきてしまった。

病院からの指導には、38度以上の熱が出たら救急病棟にくるようにとあるので、木曜日朝、病院へ行くとそのまま入院を言い渡された。

白血球の値が抗がん剤の副作用で下がりすぎ、感染症を起こしてしまったらしい。

結局4日間抗生物質とカリウムの点滴を受け続け、やっと全て正常値にもどって日曜日(27日)退院。

この晩は、元ボランティアのエリカさんが魚と野菜’の煮物を差し入れしてくださった。病院食には閉口していたので、ほっと生き返った気持ちにされた。感謝。

でも、一難さって、また一難。

今度は髪が抜け始めた。退院と同時にばさばさと凄い勢いで抜け落ち、3日でほとんど髪がなくなった。

月曜日(28日)、最近化学療法を終了したばかりのジェインに教えてもらった、小さな、でもカツラのことならなんでも知ってるお店にジョージと出かけた。

店員が私の顔をみながらいくつか選んでくれる。

カツラ初体験の私は大きな鏡の前で違ったスタイルをかぶったりぬいだり。。雰囲気が変わって、モデルさんになったみたい。

カツラはショートヘアの方が手入れもかぶるのも簡単だというアドバイスに従い結局ジョージのお気に入りを購入。

日本からもかわいい付け髪帽子サイトをみつけてくれた妹からつけ髪帽子も届いた。

こちらもよくできていて、ちょっとやそっとじゃかつらとは気がつかない。カツラをかぶってみたり、帽子をかぶってみたり、私結構楽しんでる。

味覚変化への対応

私は抗がん剤の点滴を3週間に一度のペースで受けている。

抗がん剤点滴の2日前に血液検査をし、血球数、腎臓、肝臓の機能を調べる。

翌日、腫瘍科医と会い、血液検査の診断と乳房触診を受けて、異常がなければ予定通り抗がん剤の点滴がおこなわれる。

当初は手術前3回抗がん剤を受け8月手術、そして手術後さらに3回抗がん剤療法を続ける予定だった。が、方針が代わり、抗がん剤を6回手術前に全て終わらせてしまい、手術は10月に延期になった。

昨日は3回目の抗がん剤を受け、やっとつらい抗がん剤治療も半分を越えたことになった。

抗がん剤の副作用は点滴3日目ほどから現れ、4−5日続く。この間、吐き気、下痢、体力減退が続きほとんど寝たきりの状態となるけれど、吐き気や下痢は薬で対処。また、移植支援で出会って、今は鍼灸師の資格を取られた過去の患者さんのお父様さがシックオフという腕輪を送ってくださり、これが効いている。

一番こたえるのは、味覚変化が起きて、食事がまともにできなくなること。

何を食べてもまるで、食べ物をガソリンやペンキの中にでも浸けたような、メタルっぽい味がし、薬剤を体から流し出すため、水分もたくさんとらなければならないのに、水や緑茶さえも、硬質に感じ、糖分の入ったジュース等に頼ってしまう。

元ボランティアの方々が和食の差し入れをしてくださったり、息子たちやジョージも「何が食べたい?」といろいろ買ってきてくれるのだけど、なかなか食が進まない。体重を減らすことは大歓迎でも、正常な細胞までが破壊されてしまうと、副作用も強くなってしまうので、食事はきちんと取らなければならない。

健康な細胞を増やすためにはタンパク質がなにより大切とのこと。肉や魚が第一に考えられるタンパク源だけど、味覚変化で肉の塊は全くおいしくない。魚や豆腐も調味料を加えるとまずくなる。

困っているとき、ご自身も皮膚がんを経験され、お父様も癌で、抗がん剤の副作用で苦労されたというやはり元ボランティアさんが、玄米クリームを薦めてくださった。玄米はタンパク質の他にも栄養豊富で、お父様はこれだけは難なく食されたと言う。

それで、今回はこの玄米と、小豆、ナッツ、野菜や肉を煮込んだポタージュ、豆乳、はちみつ、そして抗酸化作用、利尿作用のあるスイカを用意。徐々に始まりだしている味覚変化にこれらで対応してみたいと思っている。

浮腫—利尿剤—カリウム摂取

抗がん剤療法では、心臓、肝臓、腎臓等への影響を絶えず警戒しなければならないらしい。

最近トイレにいってもなんとなく残尿感があり、左足が気のせいか少し浮腫んでいるようにも思ったので、水曜日腫瘍科医を訪問したとき、尿の検査をお願いした。

結果は異常なしだったのに、翌日になったらソックスやサンダルの後が残るほど浮腫がはっきりしてきた。

やたら口も乾いて、飲んでばかりもいる。

抗がん剤療法を始めて以来、味覚変化で食事がすすまないのにもかかわらず、体重が確実に増えているのも気になっていた。

でも、ついに5キロも多くなって、これはやはりおかしいと医師にさっそくメールを送った。

私のかかっているカイザー 病院の利点の一つは、医師といつでもメールで話ができること。

すぐに返事がきて、抗がん剤の一種Taxotere と副作用のためにとっているステロイドdecadronが浮腫を起こす事があると言う。

抗がん剤点滴は3週間に一度だけ。

ステロイド剤を飲むのも抗がん剤点滴の前後3日だけで、今まで3回の点滴で、このような症状は経験しなかった。

最後のステロイドをとってから3週間が経つのに、こんなに後になってから症状が現れるなんて、やっぱり薬が体に堆積しているのだろうか?

足を高くあげて様子をみるようにとの指示をうけたものの、症状は改善されないので、再度メールを発信。

今度は利尿剤を処方してもらった。

でも、この利尿剤も副作用があって、体に必要なカリウムの量が減ってしまうらしい。

数日中にカリウムの値を検査するようにと言われた。

カリウムを多く含んでいる食べ物をネットで調べてみる。

干しぶどう、バナナ、いちご、すいか、メロン、ほうれん草、アボカド、納豆、豆類、ナッツ、魚、ターキー、昆布、わかめ、ひじき。。。カリウムを含む食品は意外とたくさんある。

今週は14日の手術を控え、抗がん剤の投与も延期になったから、一生懸命これらの食品を料理に使ってみることにする。

バナナの絵がついた利尿剤

たかが膀胱炎、されど膀胱炎

CTスキャンの結果が異常なしとでたものの、利尿剤を止めると、残尿感があるどころか、排尿のそのものが困難になってきているようで、これはやはり早急に医師に診てもらった方がよい、 一般内科主治医と予約を取ろうと昨晩夜中起き上がり、 コンピューターの前に座る。

しかし、コンピューターに現れた予約表は2週間先まで空きがない 。今日土曜日は Urgent Careという病院の時間外応急診察所が夜7時まで開いているけど、妹や息子たちと、義両親が住んでいるTemecula(タメキュラ)まで2時間かけて遊びに行く予定にしてしまっている。

月曜日を待って医師を選ばない同日予約を取ろうかどうしようかと迷ったけれど、ジョージに、月曜日は外科医との予約が入っているから今日行ったほうがよいと言われ、彼の助言に従うことにした。

午後4時、予定より早めにTemeculaを出て帰り道Urgent Care に寄る。

病院では再び尿検査。

その結果、膀胱炎にかかっていると言われる。

また膀胱炎?!先週尿検査をしたときは異常なしだったのに。。それがこの癌かもしれないと大緊張した全ての原因?本当にそれだけ? なぜ最初の検査のときにわからなかったの?

半信半疑だけど、どうもうれしいことにそれだけみたい。でもこのままでは手術はできないと医師は言う。

膀胱炎を直さないと、手術でさらなる感染症を誘発してしまうという。

えっ?!と慌てて、手術は火曜日なのだけどという私に、医師は今から抗生物質を飲んだら大丈夫と、さっそくCiproを処方してくれた。

薬局ではこの抗生物質を1週間飲めと言われたので、はたして月曜日外科医は14日の手術についてなんと言うか、まだ油断ができないけど、病院へ行くのを月曜日まで待っていたら間違いなく14日の手術は延期になってしまうところだった。

今日病院へ行って本当によかった。

ぎりぎりセーフで14日の手術に臨めますように!

再挑戦

腫瘍科医と今後の治療について面談。

手術や放射線療法は局所の癌を取り除くが、体中に散らばっていると思われる癌細胞をやっつけるためには化学療法が必要。

リンパ節にたくさんの癌がみつかった私の場合、リンパ液を流れて微小な癌細胞が体のどこかにまだいくつも潜んでいる可能性は大であり、化学療法は欠かせない。

今回4回の化学療法で使った薬は1)Taxotere  2) Carboplatin 3)Herceptinの3種だった。このうち1)と2)は癌細胞を殺す抗がん剤で、3)のハーセプティンはがん細胞の分裂成長を抑える抗体の働きをする薬。

病理検査の結果、 摘出した癌細胞のほとんどが死んでいなかったことから、私の受けた化学療法は功を奏していなかったことがわかった。

抗がん剤に反応しない癌というのはアフリカ系女性に見られることはあるが、アジア系の女性には珍しいと医師も驚きを隠さない。

ともかく、抗がん剤を変更して化学療法を一からやり直す。

抗がん剤にはいろいろあるけれど、問題は、どの薬が私の癌に効果があるのかということ。

医師はこれにはマニュアルがないという。

ハーセプティンは私のタイプの癌にあわせて発明された薬だから、これはあきらめたくない。

抗がん剤のみ変更するということで、医師はこれから同僚のみならず、リサーチ病院であるUCLAの医師にも相談してベストと思われる抗がん剤を見つけてくれると言う。

手術を先にし、化学療法を後にしていたら、再発をみるまで抗がん剤が効いていなかったことに気がつかなかっただろう。

化学療法の途中でそれに気がついたのは、不幸中の幸いであったと考えたい。

化学療法をやり直しできることを喜びたいと思う。

どうする?ハーセプチン投与延長

リンパ節切除の手術を火曜日に控え、昨日は血液検査、心電図の検査、そして腫瘍科医の診察を受けた。
6ヶ月続けたナベルビンは無事終了。1年、合計14回継続予定のハーセプチンはまだ続くが、前回心臓機能に影響が出たことから、用心のため、手術から回復するまで、1回分を停止することを言い渡された。
手術の結果、リンパ節に癌がみつかれば、もちろん話は全く違ってくるけれど、そうでなければ、ハーセプチンは後7回投与、 7月に化学療法全てが終了すると言う。

そこで医師に質問。

昨年ナベルビンを推薦してくださったUCLAのDr.Glaspyはハーセプチンの使用を基準の1年に限らず、できるだけ長く続けるようにと助言された。ハーセプチンを延長することは可能だろうか?

医師は、私の質問がどこから来ているかをすぐに理解されたようだった。
ナベルビンは転移がある患者さんに使用される抗がん剤だそうで、それを推薦したDr. Glaspyは、乳房全摘前に使用した抗がん剤TaxotereとCarboplatinの効果が最小であったという事実から、私を転移癌がある患者と同じと診断。ハーセプチン使用延長についても同じ理由での助言だろうと言う。ハーセプチンは転移がある場合、その使用期間は1年に限らず、どこまでも継続使用されるらしい。
問題は、私の心臓がこのハーセプチンの副作用を受けてしまうということ。科のミーティングにかけて、他の医師たちの意見も聞いてみるとの返事だった。

ハーセプチンの副作用

ネットで再び自己検索してみると、副作用のないはずのハーセプチンも、心臓への影響の他、突然の呼吸困難や血圧低下というショック反応、血管性浮腫、膵臓炎、肝不全、白血病、末梢神経機能障害、肺繊維症等、を引き起こす場合があるとある。これが本当だとしたら、やっぱり怖い。今までの治療が十分であったと信じて終了するのがよいのか、リスクを覚悟で治療を継続するのがよいのか、医師たちがベストの選択をしてくれることを祈らなければならない。もっとも、その前に、まず火曜日の手術が無事終了し、癌がみつからないことが先決なのだけど。。

日本で、大きな不安に包まれている人たち、失望のどん底に落とされてしまった人たちに共感しながら、人生、決して自分の思い通りにはならないことを思う。私たち人間の存在なんて、大宇宙の中では目にもとまらないほど小さい。でも、そんな私たちに、決して独りにしないと約束してくださった神様が、どんな荒波にまぎれようとも、手を差し出してくださる。それを信じて、火曜日の手術に臨もう。

日本の皆さんも、がんばってください!

第三次癌戦闘開始

今日から新たに2種の分子標的薬ハーセプチンとタイケルブの投薬が始まった。

タイケルブ

ハーセプチンは点滴。タイケルブは錠剤。タイケルブは空腹時に服用しなければならないが、副作用で、疲れやすくなるかもしれないからと、服用は夕食後を勧められた。

この薬は処方の仕方が1日3-6錠(750mg-1500mg)といろいろらしいが、私の服用量は5錠(1250mg)。他州から購入しなければならなかったとかで、医師が薬のオーダーを薬局に出してから手に入るまで5日かかった。

Dr. Glaspyは下痢がコントロールできることを祈れとおっしゃった。下痢止めの薬は用意した。どうか、私の胃腸が副作用に耐えられますように。

この薬の服用中はグレープフルーツは禁止。グレープフルーツはビタミンCがオレンジよりも豊富と学び、今まで、毎日のようににんじん、リンゴと一緒にグレープフルーツも加えてジュースをつくっていたが、これからはレモンかなんかで代用しなければならない。

放射線療法は27日から。できることなら明日からでも開始したいところだけど、これが最も早くとれる予約日。

放射線療法は自宅から車で1時間強かかるサンセットにあるクリニックで受ける。クリニックまではシャトルバスの無料送迎サービスがあるのだけど、無理をお願いして、一番早くとれるところに予約をねじ込んでもらったので、自分の車で通わなければならない。ガソリン代が高くなって、週5日5週間の往復は少し厳しいけれど、命には変えられない。

昨夜は、リンパ節をとった左側の脇の下がまたもっこりもりあがってきているのと同時に、左上腕も太くなってきたことに気がついた。しこりはまたリンパ液の蓄積であることを願いながらも、やっぱり不気味。その上、腕が太くなってきてるのはリンパ水腫かもしれないと思ったら、イメージ療法も、腹式呼吸も、祈りさえも効果なく、眠れなかった。それで、夜中起き上がって主治医にE-メール。

主治医は親切にもさっそく腕の超音波検査を要請。異常がないことを確認してから、物理療法士に治療のための運動と特別スリーブを注文してくれた。

横綱級の癌にはやくも先制攻撃をかけられているけれど、羊飼いのダビデも巨人兵士のゴリアテを倒したのだ。

ゴリアテはまるでねずみを目の前にした猫のように、小さなダビデを威嚇した。でも、ダビデは、

「お前は剣と槍を頼りに戦うが、私はお前がなぶったイスラエルの神を頼りに戦う。主は彼の民を救うのに武器など必要としないことを人々は知るだろう。これは、我らの戦いではなく、神の戦いである」(サムエル17:47)と言って、石をスリングショットで放ってゴリアテを倒す。

ただの羊飼いだったあの小さなダビデが巨人ゴリアテに勝つ事ができたのだから、この癌との戦いだって、神の戦いである, と自分に言い聞かせ、励ましている。

タイケルブの副作用

月曜日

タイケルブをスタートした夜、胃がキリキリと痛く、気持ちも悪くなって夜中に目がさめた。

何か口にしたら症状がおさまるかなあ。。。そう思って冷蔵庫を開け、自家製レモンリンゴジュースをとりだし、お湯にわって飲んでみた。

それからコンピューターの前に座って、日本の妹マミにeメール。ジュースがよかったのか、座っている姿勢がよかったのか、しばらくしたら楽になったので、再びベットに戻った。

火曜日

同じように夜の服用後、夜中に胃の痛みや吐き気を体験。薬の服用を夜じゃなくて、昼にしたほうがいいのかもと思い、主治医に質問のeメールを送る。ネットで胃腸の調子を整えるのに蜂蜜がよいとあるのを見つけ、スプーン一杯の蜂蜜を就寝前にとってみる。

水曜日

蜂蜜よかったのかどうか、タイケルブ開始3日目の夜は、意外にも、胃の不快感はなくよく眠れた。主治医から、服用を日中に繰り上げても良いと返事をもらい、服用時間を夜の9時から夕方4時に変更。

木曜日

タイケルブ開始から4日目の朝、いよいよ下痢がはじまった。

用意しておいた下痢止めを服用し、ネットで下痢のときのダイエットを検索。

生野菜やくだもの、乳製品、繊維の多く含まれているもの、冷たいもの、香辛料の強いものはよくなく、推薦されていたのは、ヨーグルト、バナナ、紅茶、はちみつ、納豆、白米、白食パン、身のないスープ等。

あらー!これじゃあ、今まで意識してとってた玄米や、全粒パン、野菜ジュースくだもの、緑茶はよくないってこと?と、頭の中が迷子に。。とりあえず、紅茶やみそ汁で水分をたくさんとって様子をみていると、痢止めが効いて、下痢が止まってきた。夜も、蜂蜜をなめなくても胃腸の不快感もなくよく眠れる。体が慣れてきたのかな?だったらうれしい!

金曜日Good Friday

二千年前のこの日は、イエス様が十字架に掛けられた日。それなのにGood Fridayと呼ぶのは、 イエス様が私たちの罪の償いのために、苦しみを全て背負って死んでくださり、3日後に生き返って死を打ち破ったから。クリスチャンにとっては、この日があるから、死の後に永遠の命が与えられると信じる、クリスマス以上に大切な日。

イエス様、こんなに苦しんでまで私たちを愛してくださって、大大大好き!どこまでもついてきます!と涙を流し、心が一杯になった 教会の特別サービスの帰り、ジョージのお気に入りの焼き鳥屋さん「新撰組」へ寄る。

ここは、焼き鳥を焼く店長さんも、店員さんも、強烈に元気があり、礼儀正しく、全員揃って「いらっしゃいませ!」「ありがとうごっざした!」と、一人一人の客に深く頭をさげて挨拶する。

アサヒビールや焼き鳥の味もさることながら、こんな雰囲気が大好きなジョージは、

「君と出会って、日本の文化を心底楽しむようになった。」「今日は本当に良い一日だった」とビールの杯を傾けながらご機嫌。

私もジョージと出会えて、イエス様を知り得て幸せだよ!!

土曜日

タイケルブ服用6日目。さらにイースターの週末をジョージと一緒に楽しもうと考えていたのに、朝から風邪をひいたかのように、悪寒や頭痛がはじまって、元気がなくなった。しばらく忘れていた腰の痛みももどってきて、予定変更。昼間はソファーでごろごろ。夜になっても良くならないので鎮痛剤を飲み、夕食もそこそこにベットへ。これも副作用?

イースターサンデー

復活祭の今日、十分な睡眠と鎮痛剤のおかげだろう。 元気が回復! 息子たちを呼んで、皆で今年最初のバーベキューを楽しんだ。

放射線療法が始まると、疲れやすくなると聞いている。幸い、今のところ下痢は木曜日以来止まっており、夜胃腸の調子が悪くて目がさめるということもない。タイケルブの副作用に体が慣れてきているとうれしいのだけど。。さらに加わる放射線療法にもどうぞ体が耐えられますように!

リンパ水腫

リンパ節郭清でリンパ水腫をおこすのは約15−20%の女性と聞いて、それなら確率は少ないのだと思っていた。

でも、2回の手術で合計27個も取ってしまった私がこの幸運組に入るのは無理だったということのよう。

昨日、物理療法士と会い、恐れていたリンパ水腫と診断されてしまった。

リンパ水腫とは、タンパク質を含むリンパ液がリンパ節がなくなってしまったために、もどるところを失い、皮膚下に溜まって、浮腫を起す病変。ひどくなると、痛みをともなったり、皮膚や組織が堅くなったりしてしまうらしい。

左右両方の腕回りを、指から手首、前腕、ひじ、上腕、肩の付け根まで、何カ所か計って比較した。指では1mmほどの違いが、上腕にいったら2cm以上も左の方が太い。

「まだ柔らかいからマイルドなリンパ水腫ですね。 」と言われ、コルセットのような弾性のコンプレッションスリーブを受け取り、これ以上腕が太くならないように、日中は出来る限り着用してくださいと言われる。

「どのくらいの期間着用するんですか?」と聞くと、

「ずっとです。」という答え。

「ずっと?!」と我が耳を疑っていると、リンパ水腫はいったんおきると完治はできないのだと。。!できるのは悪化を抑えることだけだと。。!

厚手で、手の平までカバーするスリーブをみて、

「夏もですか?」と再度質問。

「気温が上がると悪化しやすいんですよ。」

夏の暑い日をこんなのしながら過ごすんだろうか。。。。

「夜寝るときは必要ありません。フォーマルな場に出席するようなときも、しなくてもいいですけど、ずっとはずしていると、また浮腫が戻ってくるんですよ。」

「これは色がださいけど、カスタムメイドで3つ作れますから、好きな色選べますよ。。。。でも放射線これからするとなると、さらにサイズが変わるかもしれないから、そのときはもう一度計ったほうがいいですね。」

物理療法士は、放射線がリンパ水腫をさらに悪化させる可能性があると言っているのだった。

淡々と話す彼女のそばで、元気がヒュルヒュルと抜けていく。

タイケルブの副作用をやっと克服できたと思ったのに、またも試練が襲って来た。

放射線でリンパ水腫の悪化可能生大

翌日の今日、明日から始まる放射線療法の準備に出かけた。リスクを説明する医師から、再びリンパ水腫の悪化は避けられないかもしれないと言われ、せっかく持ち直した元気がまた萎えていく。

「悪化を予防する方法はありますか?」と聞いても答えは「ノー。」それどころか、胸にもリンパ水腫があらわれるかもしれない。肌がケロイドになるかもしれない、放射線の当たる筋肉が堅くなって、腕が動かなくなるかもしれない。。。と!リスクを全て説明しなきゃならないのはわかっているけど、逃げ出したくなった。

家にもどってから、「リンパ水腫改善」で検索。そしたら、運動、特に重量挙げが良いと出て来た。

良し。明日からの放射線でリンパ水腫は悪化するかもしれない。でも改善させる方法があるなら、そこに期待をかけよう。

後は、祈りに頼るのみ。そして、もし神様が、リンパ水腫がどんなにひどくなっても、それと共に生きなさいとおっしゃるなら、これもしかたがない。Good Fridayに感激した十字架のイエスを思い出し、イエス様のためならと、覚悟を決める。

目はブルー、肌は再び真っ赤っか

目の色が変化

抗がん剤で抜けた後に生えてきた髪の毛がカーリーになったと思ったら、今度はなんと、瞳の色も、変わってきた。回りの人から「色つきコンタクト入れてるの?」とか、「こんなにブルーだったっけ?」とか言われ、ジョージにも聞いてみると、「ああ、アメリカ人になってきたねえ」だと。

抗がん剤が瞳の色を変えるなんて、どこにも書いてなかったけど、原因は抗がん剤しか考えられない。視力も確かに弱くなってるけれど、これは老眼のせいだろう。黄色くなったり、赤くなったりしたら心配だけど、アメリカには瞳の色がブルーの人はいっぱいいるから、カーリーになった髪の毛と同じ、驚きだけど、まあいいかと受け入れる。

再び湿疹

「まあいいか」と思えないのは湿疹。タイケルブをストップして、やっと凄まじい湿疹が消えたと思ったのに、再びタイケルプを取り始めたところ、8日目にしてまたしても、体中に湿疹がでてきた。今までの5錠を2錠に減らしての再服用なのに、前回と同じ勢いでチクチクとかゆみもあって、非常に不快!

医師は、湿疹が消えるまで再び服用を中止して、次からは服用量を1錠に減らせと言ってきたが、ネットの検索によれば、タイケルブの推薦服用量は3−5錠となっており、たったの1錠じゃ効果が期待できないんじゃないかと疑問が湧く。

他の人たちはどうしているのだろうと、こちらも検索してみると、Tea Tree Oilだとか、水で薄めたお酢、(どちらも外用)とかが効くとでてきた。ある人はオートミールのお風呂が湿疹のかゆみを軽減すると教えてくれた。

タイケルブが使えないとなると、次にはどの手があるのか、新薬のTDM-1はまだ認可されていないし、また壁にぶちあたってしまう。なんとか、湿疹を乗り越える方法をみつけたい。

意を決してタイケルブ服用を増加

タイケルブを5錠で服用し始めたとき、湿疹がでたのは10日目だった。湿疹がひくまで3週間かかり、その間服用を中止した。次は2錠で再開始。そして9日目に再び湿疹がでた。ひくまでは1週間で、今回はやはり2錠で服用を再開したが、12日目の今日の時点で、まだ湿疹はでていない。
UCLAではそんなにひどい湿疹が出たとなると、それはアレルギー反応かもしれないから、もしかするとショック死するかもしれないと、代わりにまだ認可がおりていないT-DM1と、これから乳がんの薬というタイトルを奪われるかもしれないアバスチンを勧められた。

今日は、主治医である若い腫瘍科医とこれらについて相談、結果、アレルギーでないことを願いつつタイケルブを今夜から3錠に増やす事にした。

物議のあるアバスチンの使用については、主治医も慎重で、治験薬T-DM1を求めるのは、保険適用外となることもあり、難しそう。これからUCLAのDr。Glaspyと直接相談してみるとおっしゃっており、ともかく今の時点では、タイケルブがまだ使用可能であることを願う私を支持してくださった。

しかし、アレルギーがあるとすると、ショックはいつでも起こりうる、一番恐れなければならないのは呼吸困難、と、万が一のための薬と、その時には救急車をつかって救急病院へ駆けつけるようにとアドバイスされた。

何も恐ろしいことが起こらないことを願いつつ、今からタイケルブを3錠服用する。
明日も無事目が覚めますように!!

ショック状態が起きた時に飲めといわれた3種の薬

無事朝が来た

昨夜はタイケルブを3錠取った後、まさか、まさか、と思いつつ床についた。そしてありがたいことによく眠れて無事朝が来た。\(^0^)/

湿疹もまだない。ホッとする。

最初の湿疹がでるまでに10日かかったから、量を増やして何か起きるとしたら、やっぱり1週間とか、10日とか後になるのかもしれない。

それでも、車に乗る時は、呼吸困難が起きませんように。無事戻ってこれますように、と祈らずにいられない。運転中に発作が起きてしまったら、大変だから。

主治医からメールで、アレルギーの専門医に回してくれると連絡があった。今はテストで何にアレルギーがあるか、すぐ分かる時代だから、私もタイケルブにアレルギーがあるかどうか、判明することを期待する。

今夜もおそるおそる、タイケルブを飲む。明日の朝もまた無事目が覚めますように!

タイケルブを一時停止

昨夜ブログを更新しながら、医師が、タイケルブがあうかどうかを調べられるなら、なぜ私はあえてリスクを負うのだろうと疑問がわいた。それで、主治医にさっそくEメール。夜の10時をまわっていたが、返事がきて、結局アレルギーの専門医の意見を聞くまでタイケルブを一時停止することになった。でも、タイケルブにアレルギーがあるかどうか、検査で調べられるかどうかはわからないという。

自分で言い出したことなのに、いざ止めてもよいと返事がきたら、(いや、止めちゃうと癌が大きくなっちゃうかも。。)とか、(専門医に会っても、検査する方法がなかったら、結局 怪しいということだけで終わってしまうのかもしれない)とか、また別の不安が湧いてくる。

アレルギーの専門医との予約は1週間後の木曜日。

サプリよりも野菜や果物

今夜は病院が主催するサプリの勉強会に行って、「抗酸化作用があると言われるビタミン剤は癌予防にならないばかりか、逆に害を引き起こす場合もある」というびっくりする話を聞いてきた。癌予防には、サプリではなく、抗酸化作用のある野菜やくだものを取るほうがはるかに効果的ということだった。でも、私はそのくだものや野菜をしっかり食べてきたはずなのに癌になっちゃった。

治療が停滞して癌が成長しはじめると嫌だから、放射線療法からしばらく飲んでいなかったアサイベリージュースをまた飲み始めようと考えていたけど、これも抗酸化作用があるとうたっているサプリ。果物だから今夜の話とは違うかと思ってもみるが、やっぱりただの気休めかも。。

結局、またイエス様にしがみついて乗り切るしかないようだ。

医師たちの熱意

再びタイケルブ開始

アレルギーの医師からさっそくに電話で、タイケルブは錠剤なので、アレルギーの有無を調べるスキンテストはできないと知らせが入った。

主治医である腫瘍科医からもメールで再びタイケルブを飲み始めるようにと指示が入った。

アレルギーがあるかどうかはわからないままだが、少なくともショック死は恐れなくてもよいようなので、少量から徐々に錠数を増やし、体を慣して行く作戦を再開。

とりあえず、再び2週間2錠を続け、湿疹がでなければ3錠に増やす。

ただし、この作戦でも湿疹を抑えることができなければ、タイケルブは諦めることになる。

熱意ある医師団に支えられて

ネットで調べてみると、T-DM1の治験は数多くあり、参加者の条件もいろいろで、必ずしも転移のある患者だけではないことに気がついた。根気よく探したら、どこかの病院に私でも参加できる治験があるかもしれない。少なくとも、Dr. Glaspyは2ヶ月おきにUCLAのプログラムをチェックしろとおっしゃった。

カイザー病院の主治医は、UCLAのDr. Glaspyと直接コンタクトを取り始めてくださっているが、ジョージが、「違う病院の医師同士がこのように連結することは、アメリカでも珍しい。君はとても恵まれているよ。」と言った。

私のケースは特殊だからなのかもしれないと思いつつも、出会う一人一人の医師たちから、熱い支援を受けているのを感じ、主治医とはまるで二人三脚でもしているかと思えるほどに近くに感じられ、勇気と感謝の気持ちが足下からふくらんでくる。

神様がこんなにも頼もしいお医者様を与えてくださった。がんばんなきゃ!

いよいよタイケルブを4錠に増量

ひどい湿疹がでて、「アレルギーがあるかもしれない」、だとすると「ショック死するかもしれない」、「次に湿疹が出たらもうこの薬は断念」と、心配させられたタイケルブ。少量から徐々に体を慣していく作戦が功を奏しているようで、2錠から3錠に増やして3週間がたっても湿疹がでない。それで、月曜日からいよいよ4錠に増加した。

タイケルブの処方量は3錠から5錠、様々だそうで、私は医師が4錠と言ったのを、「いや、5錠の方がよくないですか?」と言って、5錠でスタートした。でも、湿疹で苦労して、今は4錠で続けられるのなら、癌が再び見つからない限り、このまま4錠のままで良いと思い始めている。

タイケルブはハーセプチンと同じ、癌の細胞だけをやっつける分子標的薬(抗体薬)であるはずなのに、ハーセプチンと比べると、いろいろ副作用がある。

下痢と湿疹がともかく筆頭。その他、手足の指先がドライになって、皮膚が堅くなり、割れ目ができた。でも、Tea Tree Oilを塗って、足はソックスを履いていたら、効果があって割れ目は塞がってきた。指先も水仕事のときには手袋をするよう心がけている。

Tea Tree Oil

爪が弱くなって、縦に割れるのはナベルビンの時から続いていることだけど、タイケルブの量が増えてきたら、指先のしびれや、セーターを肌にじかに着たとき感じるような、チクチクという不快感も感じるようになってきた。このチクチクという感じは特に温度が上がるとき、例えば暑い車の中に乗ったりとか、またはころびそう!とか、危ない!とか、ヒヤットさせられるときに起きる。神経に影響でてるってことなのかも。

凄まじい湿疹が現れた前回は、こんなチクチクが前ぶれだったので、服用量を4錠に増やした今、また10日ほどすると湿疹がでてくるのかもしれない…怪しい兆候。

さらに、タイケルブは肝臓にも負担をかけるらしいので、血液検査で肝臓機能を定期的に調べてもいる。

体をタイケルブに馴らす作戦が、肝臓にも功を奏してくれるとよいけれど、仮にこれから湿疹が出るとしても、少なくとも、3錠はいけることがわかったから、タイケルブ断念だけは回避できそう。

血液検査、尿検査は異常なし

不正出血の原因を調べるため、昨日は再び尿検査をし、さらに血液検査も受けた。どちらも結果は異常なし。うれしい知らせに違いないのだけど、ならばいったい何が原因なんだろう??

鎖骨付近の痛みはだいぶなくなってきて、痛みとともに、腫れもひいてきているような気がする。でも、私のメールを受けて、主治医は私の外来日を3日早めた今週金曜日にしてくださった。

ここ2−3日私の住んでいるトーランスも暑い日が続いている。(と言っても、最高気温は28度前後なので、日本に比べたらまだまだ過ごしやすいはずなのだけど。)そのせいか、手に浮腫がでている。リンパ水腫は気温が上がると悪化しやすいと聞いているから、鎖骨付近の浮腫も、この手の浮腫と同じ、リンパ水腫と関係あるのかもしれないと、今夜は手を高くあげて、リンパ液の循環を助けるマッサージにせいを出す。

ハーセプチンを無期限で継続

今日は3日繰り上がった外来日だった。

出血の原因は謎のまま、また様子をみることに。鎖骨付近の腫れについては、超音波で調べることになった。

そして、うれしい知らせーーー腫瘍科のミーティングで、ハーセプチンを無期限で継続することが認められた!\(^0^)/

おそらくUCLAのDr.グラスピーの意見が重しとなってくれたんだろう。普通、転移がない場合、ハーセプチンの投与は1年。

主治医によれば、1年以上継続しても、効果があるというエビデンスがない上、ハーセプチンは心臓に影響を与える可能性もある、癌がハーセプチンに耐性をつくって、癌が再発した場合、効かなくなってしまう可能性だってあるからと言う。

でも、Dr. グラスピーは、副作用がないなら、再発を防ぐために、何年でも続けるべきとおっしゃった。

湿疹を抑えられず、タイケルブを断念しなければならなくなった場合、新薬T−DM1は、まだ手が届かず、アバスチンは副作用が過激ということで、数ヶ月でハーセプチンの治療も打ち切り、後は経過観測、と言う話も持ち上がっていた。

癌細胞はまだ残っているだろうと疑う私には、この案は、納得できても、不安が残るものだった。

それが、タイケルブへのアレルギーは克服できているようだし、タイケルブが終わった後もハーセプチンをずっと続けられるなんて、夢みたい。本当にうれしい!

診察室を出た後、ジョージが、「以前の保険だったら、決してこんなことは認められなかったと思うよ。」と言ったけれど、私も同感。月に$5000もする薬だもの。サポートするデーターもないまま、無期限で継続を許可なんて、普通だったら考えられない。これもカイザー保険だからのこと。

ああ、神様が本当に道を切り開いてくださっている!そう思えてならない。

乳がんと甲状腺疾患の関係

血液検査の結果、甲状腺の機能が弱いと言われた。
甲状腺機能低下症。
生命に危険を及ぼす病気ではないけれど、薬を飲み続けなければならない慢性病。
確かに、ここ最近、疲れやすく、体重も再び増え始めたなと思っていた。鏡をみるたび、皺も増えてきて、「おばあさんになってる。。」と気分が沈むけど、甲状腺の機能が弱くなると、老化が進むんだそうだ。

私は10年以上前にも一度甲状腺機能低下症と診断されたことがあるのだけれど、奇跡が起きて、そのときは1年もしないうちに完治。
それがまた悪くなってしまったなんて、乳がんと関係があるのだろうかとネットで調べたところ、確かに乳がんをやった人が、甲状腺機能低下症にかかるケースは多くあるといくつも報告があった。でも、逆に、甲状腺機能低下症と診断された人は、乳がんになりにくいという報告も。これは、甲状腺の治療が乳がんの予防にも役立つということなのかもしれない。

甲状腺機能低下症の原因の多くはヨードの不足だそうで、このヨード不足が乳がんの原因にもつながっているとも考えられるらしい。ただし、ヨードの摂取をサプリなどで増やしても、かえって症状を悪化させてしまう場合もあると注意書きがあった。

放射線療法を受けたけど、その後遺症だろうかとも思ってみたけれど、たしかにその可能性も否定できない模様。

要は、乳がんと甲状腺の間には、なんか関係があるらしいが、まだはっきり解明されていないということ。

原因がなんであれ、また一つ問題が増えてしまった。

甲状腺が悪くなると、心臓、肝臓、皮膚や、胃腸にも影響がでてくるとあるので、これが、抗がん剤の副作用を悪化させなければよいけれどと思う。

明日は出血の原因を調べるための腎臓と膀胱の超音波テスト。胸の超音波テストはシロ星で、血液検査は黒星。明日のテストは再びシロとなりますように!

副作用のオンパレードで治療終了への願望

副作用で病院回り

3日から泌尿器科、物理療法、足の専門医、そして一般内科と私の仕事始めは、病院回りで始まった。

泌尿器科は、昨年11月から12月まで何度と繰り返した膀胱炎と、依然ときどきある不正出血の原因を調べるため。

物理療法は、リンパ水腫のその後を見てもらうためと、放射線後、つっぱるようになった腕と胸のリハビリのため。

足のお医者様は、足の爪が病変してきたからで、一般内科は、リンパ水腫のある側の指の爪が割れて、出血。感染を心配したためと、鼻をかむ度に鼻血がでるため。

腕や胸のつっぱりを除けば、どれもハーセプチンとタイケルブの副作用が原因のよう。医師を訪問する度に処方箋を受けとって、たちまち私の薬箱はいっぱいになった。

副作用ならば、抗がん療法を終了したら、症状は消えると、どの医師も口を揃えておっしゃる。

一方、仕事をしている人たちに負けないようにがんばろうと、いろいろ計画をたてるのだけど、エネルギーがもたなくて半分もこなせない。

私の母方の祖母は痴呆症を煩ったが、食事の献立をたてるのも、今日は何を着ようと考えるのも、今まで以上に時間がかかってなかなか決められない。

買い物を忘れて、日に何度もスーパーにいったり、カギどころか、バッグやコートさえも、どこに置いたかわからなくなって、いつも探し物ばかりしている。

これって、痴呆症が始まったんだろうか?それとも抗がん剤のせい?

そう考えて肩を落とす私に、「凄い薬をいっぱいとってるんだから。頭だって影響受けてるんだよ。水をたくさん飲んで、毒性をできるだけ排出することが大切だと思うよ。」と ジョージは励ましてくれる。

セカンドオピニオンを求めて再びUCLA予約

来週12日は、UCLAのドクターグラスピーに、今後の治療について、セカンドピニオンを得るための予約をとった。

ドクターグラスピーに薦められたハーセプチンの無期延長治療は許可されたものの、主治医は延長治療しても、メリットを示すデーターはなく、むしろ癌が耐性をつくっていくことが心配だと、昨年12月のPET スキャンの結果が白だったことを受けて、治療を2月一杯で終了することを提案、ハーセプチン延長には消極的。

HER2陽性癌は再発の確立が高く、初期の段階で発見治療しても、数年後に再発している人たちの話も少なからず入ってきており、確かに治療を打ち切ることに不安もあるのだけれど、こうして、いろいろ副作用もあることを考えると、2年近くも治療を続けてきたし、もう打ち切ってもよいかなと思う。

新しい薬も次から次へと開発されている。再発したときにはそれに賭けて、ここらで体を休めたいというのが本音。

Dr.グラスピーからベストの意見が聞けるよう、質問漏れがないように、ノートの整理をがんばって、外来の準備を始める。

ハーセプチン&タイケルブ「もう半年続けなさい。」

今後の治療について、セカンドピニオンを求めて、UCLAに4度目の訪問をした。

ハーセプチンとタイケルブのコンボを始めたのは昨年4月。予想されていた副作用の下痢は克服したものの、ひどい湿疹が体中にあらわれて、タイケルブを何度も中止。量も5錠のところを2錠に減らし、少しずつ体を慣して、再び5錠にひきあげたのは昨年8月だった。それから数えて6ヶ月後の2月末で、いよいよこの抗がん剤療法も終了すべきかどうか、それが今日の訪問の焦点だった。

Dr.グラスピーは、まず12月のPETスキャンの結果を喜んでくださる。

「君の癌は初発で、転移はなかったけれど、かなり進行していたから、完治は無理かもしれないという思いがあった。それが少なくとも目にみえる腫瘍はなくなったのだから、僕も大変うれしいね。」

「でも、僕が君だったら、あと半年は続ける。」

「自分よりでかい奴と殴り合いをしたら、相手を倒しても、徹底的にノックアウトするまでは立ち去るべきではない。そうでないと、相手はすぐに立ち上がって仕返しをしてくるだろう。」

「癌がハーセプチンやタイケルブに耐性をつくってしまうということはないですか?」と質問すると、

「その可能性はあるかもしれないが、効果がでているものをここで止めてしまって、癌がぶり返してくる方がもっと心配だ。まだ君の体の中に癌は残っていると思うよ。」

これから登場してくると噂されている新薬についても質問してみる。

「ハーセプチンが効かなくなったら、同じハーセプチンを使った新薬TDM-1もダメということはないですか?」

「大丈夫。ハーセプチンとTDM−1は別もの。」

「主治医は長期の投薬で、心臓に与える影響を心配しているんですけど。。?」

「その可能性も確かにある。心臓の定期検査は続けなければならない。でも、心臓に悪影響がでるとすると、長期使用後というより投薬初期なんだ。」

「ハーセプチンが効かなくなるというのは、むしろ癌が脳に転移した場合に起きる。ハーセプチンは脳に入れないからね。でも、タイケルブは脳への転移にも効果があるんだから。君の場合は安心していいんだよ。」

「心臓が悪くなった、副作用がこたえる、というんなら治療もうちきらなければならない。医療費(ハーセプチンとタイケルブのお値段は保険なしでは月1万ドル以上)も継続するとなれば問題だろう。でもまだパンチできるなら、手をゆるめるな。パンチし続けろと言いたい。」

Dr.グラスピーの話を聞きながら、そうか、そうか。やっぱり私の癌はタダモノじゃなかったんだ。と、ヒヤッとすると同時にここまで乗り越えられてきたことが改めて奇跡のように思えた。

「去年6月に会ったときに、『半年後に、副作用をのりこえられ、癌が抑えられたら上出来。』と言ったのを覚えているだろう?その通りになったんだから、これ以上うれしい結果はないよ。」

Dr.グラスピーの言葉が「奇跡」という思いをさらに強めてくれる。

「ありがとうございました。」と、心からのお礼を言って、病院を出た。

Dr.グラスピーに何度貴重な分かれ道で救われたことだろう。私の主治医がいるカイザー病院では、なんと手厚く治療をしてもらってきたことだろう。退職した学校区では医療費の心配をしなくてすむ保険を与えてくれ、退職後も同じ保険を失わずにすんでいる。

今日の午前中、ジョージ率いるESL(英語を第二外国語とする人たちの)聖書クラスで、Grace(恵み)とは、返礼できないほどの、理由もないのに受けとるBlessing(神様からの祝福)と勉強したけれど、私はまさに、そのGraceを経験しているんだと、神様の愛がじわじわと骨の芯まで感じられてきた。

先のことは分からない。癌は戻ってくるかもわからない。副作用で体が参ってしまうかもわからない。でも、神様は「今」をくださっている。与えられたこの貴重なギフトを、精一杯神様に喜んでいただけるように使っていかなきゃ。スタートラインに立つ走者のように、希望とやる気が久しぶりに湧いてきた。