ドアが開いた

5月に予約を申し込む電話をして、待つ事3ヶ月。いよいよドクタースレイマンと会う日が来た。

待合室で待ち、診察室に入ってからもさらに1時間ほど待つ。一緒に行ってくれたジョージが、「この5年半、待つことばかりだね。」と言ったけれど、確かに、診察を待ち、検査を待ち、検査結果を待ち、そして、癌を抑える夢の薬を待っている私。

試練は耐えること。スレイマン先生のところには、きっと、私みたいに打つ手がなくなったり、サジをなげられたりした人たちが、大勢先生を頼ってきているに違いない。ノーベル賞候補にまでなった超トップの先生に見てもらえるんだから、どんなに待たされたって文句など言えない。

そして、ドアをノックする音が。。。助手の若い女性と一緒に部屋に入ってこられた先生は、まるで再会を喜んでおられるかのように、なごやかな笑顔を作って,握手を求められた。

「どうされていましたか?」と聞かれ、癌が成長していること、でも、主治医は策がなくなって、体を休める意味もあり、一月ほど無治療状態であることを伝える。すると、先生の顔が真剣になって、「カドサイラは何回使いましたか?」といよいよ問診が始まった。

結局4つの策を教えてくださったけれど、一番のお薦めは、数週間前に見つけた免疫療法治験だった。

「この治験についてよく調べてごらんなさい。」というお言葉に、

「治験に参加できても、白血球を増やして、点滴の用意ができるまでに6週間から8週間かかると聞きました。そんなに長く、無治療の状態で待っていられないんじゃないかと思うんですけど。」と、聞くと、
「癌の成長はゆっくりだから、待てるかもしれないよ。」とのお答え。

ホント? だったらうれしい!と、パッと目の前が明るくなる。

そして、もし待てないようであれば、寛解に導いてくれたパクリと同じタイプのアブラキサンをハーセプチンと一緒に試してみなさいとのこと。
その他には日本のエーザイが開発したハラベンと、治験薬であるMM302、それから先生が最近、一部のHER2陽性に効果があると発表された、本来はホルモン陽性乳ガンの薬であるアフィニトールも候補に上がった。

どれを持ってしても、癌の成長を抑えられるチャンスは微小だけれど、4つも案を出していただいて、私はすっかり有頂天になって帰宅した。

次の焦点は、治験審査に合格するかどうか。治験参加資格を得たならば、その後には、保険が使えるか、東海岸にあるベテスダまで、何度も往復する旅費や滞在費を確保できるか、実際に点滴を受けるまでの長いプロセスを持ちこたえられるか、等、飛び越えなきゃならない高いハードルはいくつもある。

不可能に近い大きなギャンブルだけど、神様は2年間の寛解を可能にしてくださり、手が届かないと思ったカドサイラも使えるようにしてくださった。この後も、私の命は神様の手の中と信じて、神様の導きを待つのみ。

5 thoughts on “ドアが開いた

  1. わくわくするような素敵な提案で、私まで嬉しくなりました。
    しかも4つも上げてくださったのはほんとに素晴らしい!
    どうか素晴らしい方向へ向かいますように。
    心から祈っています。

  2. Izuさん、
    一緒に喜んでくださってありがとうございます!これからどれがベストなのか、じっくり考え、祈りながら決めたいと思います。

  3. さすがドクタースレイマン、心強いですね!
    体調を整えて、新たな治療に臨まれて下さいね。
    どうか良い結果を得られますように。

  4. よかった!!
    まだ4つも選択肢があるんだって思うと、希望の光が大きくなった気がします。
    どれを選択するにしても、どうかうまくいきますように。

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