ピアノが弾けて感謝した日

Piano

癌になってから、闘病している人はもちろんのこと、徐々に出来る事が減って、痛みばかりが増えていくお年寄りにもより心が動くようになった私。
昨日は教会にいらっしゃる87歳の未亡人にお昼を誘われて出かけた。
若い頃は、家族一人一人が馬を持ち、遠出には自家用飛行機までも持っていたという裕福な方でありながら、ご主人様が3年前に亡くなってからは、広い家に一人住まい。最近は耳が遠くなり、足腰も痛くて、外出も減った。
私の86歳の母も同じだけれど、寂しくなると、話相手が欲しくなるようだ。
おいしい鮭のお昼をいただきながら、止まることなく、あっちにとび、こっちにとぶ話に耳を傾ける。
そして、話題がピアノに移った。
リビングルームにあるアンティークのベビーグランドピアノは、結婚したとき、故ご主人様が実家から持ってきたもの。彼女のおかあさまもピアノを弾く人だったけど、自分はひけず、子供たちも家を出た後は、もう30年近く、ほこりをかぶるばかりで、誰もひく人がいない。もしあなたがピアノを弾けるなら、何か弾いて欲しい。
そう言われて、お家を訪問して真っ先にこの素敵なピアノに気がついていた私は、喜んでこのリクエストを受けた。

ピアノの前に置かれていた賛美歌集を開けて、弾き始めると、ヒクッ、ヒクッ、としゃくり上げる声が聞こえてきた。ピアノのそばに立って聞いていた彼女が泣いている!

「それは、私の母が好きだった曲。」
小さな子供のように泣く彼女。
難しい曲ではない。シンプルな賛美歌が、年老いた孤独な彼女の心に触れた。そう思ったら、私もとても感激してしまった。

ピアノは弾いても、もっと上手に弾けたらと、いつも引け目を感じている私。
ジョージはそんな私のピアノ技術のことを、「神様からいただいた大切なギフト。もっと、人の為に用いるべきだ。」と、私を励まし続けてきてくれたけど、それを実践できて、神様は、こんな私でも用いてくださっていると、心からうれしかった一日だった。

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