大泣き

別世界のように静かで、癒された山の旅から戻って来た翌日の晩のこと。

夕飯の支度をしていた私のそばにジョージがやってきて、昨夜一晩中水が流れっぱなしだったと、水道の蛇口を勢い良くひねりながら言った。

ジャーという音を聞きながら、太い水の流れを凝視しながら、「まさか!嘘でしょ?!」というと、「こんなじゃなかったけど、このくらい。。」と言いながら水の出を直している。

ムカムカっと強い衝動が湧いてきて、みるみる泣きたくなった。

「信じられない!本当だったら、私マジでぼけてる!」

国際免許証を日本に行く前になくした事はブログに書いた。なくしものやわすれものは今に始まったことじゃないけれど、近頃、さらに輪をかけて悪化して、鍋、釜をこがしたり、ガレージや玄関のドアを開けっ放しのまま外出してしまったり、カギや財布、さらにはバッグまでみつけられなかったり、計算も綴りも益々できなくなってきた。

白髪や皺が増えたとか、文字が見えない、体が延びない、曲がらない、姿勢が前屈みになってきたとか、体の老いは、抗がん剤が追い打ちをかけて、加速していると感じながらも、体は衰えても、心はいつまでも成長できる、と前向きできたつもりだったのに、頭もボケてきてしまったとは、なんと情けない。。。

こんなじゃ、私、危なっかしくてなにもできないよ。

何もできない!

教会の奉仕も、ジョージの支援も何もできない!

山にいる間、あんなに感謝と平安と、希望で心は満ちあふれてたのに、まるで針で突かれた風船のように、全てが消えてなくなって、悲壮感で一杯になった。

癌闘病で信仰は深まったと思ったのに、これからジョージの良きパートナーになるんだ、って思ったのに、祈る気にもなれなくて、何これ?

私の信仰なんてこんな薄っぺらいものだったんだ、と思ったら、益々惨めになって、ベットに転がりこんで子供のように大泣き。

びっくりしたジョージに、「誰でもやる間違いだよ。なんでそんな大げさなの?」って言われて、「あなた、何も分かってない。」と、益々声を大にして泣く。

目がお岩のように腫れ上がった翌日、依然、立ち直れない私に、ジョージが真剣な顔をして言った。

「サタンの声を聞くな!君がどんなに弱くても、頼る神様は万能じゃないか。僕にとって、君は一番大切なパートナーなんだから。君がこけたら、僕もこける。神様はまだ君に大事な使命を与えようとしている。諦めちゃいけない。『自分はダメだ』という声を聞くか、『負けない!』と思うかは君の選択だ。神様の名誉のために、悲劇のヒロインは返上しなきゃ。」

素直に「はい」と言えない自分を押し切って、やっとこさっとこ「わかった。」と短く答えた。

「いつか僕も君のように落ち込む日がくるだろう。そしたら、その時は、君が同じように励ますんだよ。」と付け加えるジョージ。

それから、二人で手をとって、神様が力を与えてくださるように祈った。

3日目の昨日。午前中、点滴に行き、T-DM1を受けながら、聖書を読んだ。午後は新しく始まる女性聖書勉強会のミーティングに参加し、夜は日曜学校のレッスンプランをたてた。

「あなたは私のもの。私はあなたの名を呼ぶ。

深い水の中を通るときも、困難に出会うときも、わたしはあなたと共にいる。

悩みの河の中を通っても、あなたはおぼれはしない。

火の中を歩いても、焼かれず、炎はあなたに燃えつかない。

私は主、あなたの神、イスラエルの聖なる神、あなたの救い主。

。。。。。。

私の目にあなたは高価で尊い。私はあなたを愛してやまない。

恐れるな。私はあなたと共にいる。」—イザヤ書43:2−5)

点滴の副作用で眠れない夜、心にしみる聖句にまた涙を流している。

 

 

 

One thought on “大泣き

  1. 和世さん、私も結構ボケてますよ~
    和世さんだけじゃない。
    それに、私も自分に負けそうになるんですよ。
    常に前向きに生きるってほんとに難しい~。
    和世さん、どうか、体も心も平穏でありますように。
    心から祈っています。

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