放射線”遠足”シャトル

28日継続予定の放射線療法もいよいよ残すところわずか5日となった。

放射線の副作用や後遺症の心配で緊張するはずが、神様は思いもかけない「緩和剤」を私に送ってくださった。

医師の計らいで、自家用車で通うところを、シャトルバスでの往復が許されたのだが、このバスの往復が、片道1時間の運転、ガソリン代の節約の他、とても楽しい遠足気分を味わわせてくれている。

毎日一緒に乗っていく仲間は男女あわせて10−15人。肌の色は様々で、平均年齢は60歳を越えているかもしれない。でも、皆とっても明るくて楽しい!

兵役で沖縄にも住んだことがあるという黒人のAさんはニューヨークにいたときは郵便屋さんで、配達中に犬や、ギャングに追いかけられたとか、激しい人種差別があった高校時代、白人生徒の顔が皆同じに見えて、名前が覚えられずに困ったとか、本当なら重たい話を笑顔でおもしろおかしく語ってくれた。

Bさんは82歳なのにジーンズがとてもよく似合うハイカラなおばあちゃん。なんと80際のお誕生日にスカイダイビングをし、鳥になったようで、最高だったと、空中で四肢を広げて微笑んでいる写真を見せてくれた。

レズビアンというCさんは、底抜けに明るくて、すぐに場が盛り上がる。ペットの猫の写真を見せて、「この子は何をするのもすっごくのろいの。特殊教育が必要よ」とげらげらと笑ったかと思うと、別の日には手編みの帽子を皆にプレゼントしてくれるほど気配りがきく。

最後の一人が治療室から出て全員が揃うまで、私たちは皆待合室で待つのだが、乳がんの治療前に甲状腺がんの治療もしたというDさんは、この最後の一人を待っていると、「皆でトイレに隠れちゃおうか?この際、男性も一緒に女性トイレにいれちゃいましょ!」と、いたずらを考える。16歳の孫がいるなんて信じられないほど気持ちが若い!

バスの運転手は若い小柄の黒人女性。私たちは、彼女を「カーボーイ運転手」と呼ぶ。いつも吹っ飛ばして、前の車とキスをするかと思うくらいの車間間隔なら、車線変更をしてくる車にも決して譲らない。そんな彼女が先週、運転中に突然大声をあげたとおもったら、すぐに フリーウェイを降り、バスを止めた。なんと、ハンドルもブレーキも効かなくなって、あわや大事故を起すところだったと言う。

事故を免れたのは、彼女が腕利きの「カーボーイ」だったからだろうか?!

バスが止まった左側には、「シャンペン付きハッピーアワー(割り引きサービスタイム)」の垂れ幕をさげたブーゲンビリアに囲まれたメキシカンレストランが、そして右側には韓国人の教会があった。「代わりのバスが迎えにくるまで、レストランでシャンペンでも飲もうか?それとも、教会に入って、感謝のお祈りでもしようか?」と言ったのは私。

代わりのバスが迎えにくるまで、誰も文句も言わず、また一つ土産話が増えたとばかりに和やかに、笑顔とおしゃべりが絶えなかった。

「このバスには天使も一緒に乗ってるよ。」とCさんが冗談まじりに言ったけど、まんざら冗談でもないと思ったのは、きっと私だけじゃなかっただろう。

2 thoughts on “放射線”遠足”シャトル

  1. きっとかわいい天使が一緒に乗ってますよ。
    そんな感じがします。
    このブログを読んで、自然に微笑んでしまいましたもん。

    でももしかしたら天使はバスに乗ってるっていうより、Kathyの横についているのかもしれませんね。

  2. 素晴らしいお話ありがとう!

    Kathyさんや皆さんの様子が目にうかびます。

    貴女のパワーは どこへ行っても どんな時でも素晴らしいめぐり合いを引き寄せるのですね。いつも一生懸命な貴女にこれはきっと神様からのご褒美、そんな気がしています。

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